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📒この記事でわかること
- 砂糖→塩→酢の3段階で仕込む、しめ鯖の作り方
- 身がふっくら、中はレアに仕上げるためのコツと、アニサキス対策の冷凍のしかた
- 残った半身で作る、翌朝のしめ鯖丼の楽しみ方
フリーランスの暮らしは、どうしても仕事とプライベートの境目があいまいになりやすい。
だからわが家では、毎日なるべく同じ時間に起きて、決まった時間にご飯を食べるようにしている。
晩酌は、2人ともシャワーを浴びてさっぱりしてからスタート。
1日の終わりを告げる、ささやかなお祭りだ。
僕はこの晩酌のアテを作っている時間が大好きで、最近とくに熱を上げているのが「魚料理」。
これまでは肉料理や手軽な野菜の作り置きが定番だったけれど、思い立って魚を触り始めてみたら、これがすこぶる面白い。
肉よりもずっと季節に敏感で、ほんの少しの手加減で味ががらりと変わる。
そんな中、ついに本丸へ挑戦する日がやってきた。
何を隠そう、寿司で僕がいちばん好きなネタは「しめ鯖」なのだ。
青魚ならではの旨みと、酢のキリッとした酸味。
いつか自分で仕込んでみたいと思いながらも、「素人が生魚を扱うのはハードルが高い」と、どこかで敬遠していた。
でも、魚への苦手意識が薄れてきた今ならいけるかもしれない。
調べてみると、砂糖→塩→酢の3段階で仕込むプロの方法があるらしい。
これだ、と思い立ち、なじみの鮮魚店で丸々と肥えた見事な鯖を手に入れた。
三枚おろしは鮮魚店さんにお願いして、鮮度が落ちないうちに急いで帰宅。
ここからが「3段階の魔法」のはじまりだ。
しめ鯖の作り方

実践レシピ
砂糖で水分を抜き、塩で身を締め、酢は短時間でレアに仕上げる自家製しめ鯖。
手を動かす時間は少ないけれど、漬け込みと冷凍で時間がかかるので、食べたい日の2〜3日前から仕込むのがおすすめだ。
調理時間の目安(推定):下ごしらえ約2時間半+冷凍48時間+解凍半日ほど
🥬 材料(鯖1尾分)
- 生鯖:1尾(三枚におろしたもの)
- てんさい糖:適量(身が見えなくなるくらい)
- 塩:適量(たっぷり)
- 米酢:適量(身が浸かるくらい)
- 昆布:ひとかけら
🥣 あると便利な道具
- 骨抜き
- ラップ
🍳 作り方

- 【砂糖】鯖の身が見えなくなるほど、しっかりてんさい糖をまぶして1時間置く。水でさっと洗い流し、水気をしっかり拭き取る。
- 【塩】今度は塩をたっぷりあてて1時間置き、余分な水分と生臭さを引き出す。きれいに洗い流し、水気を完璧に拭き取る。
- 【酢】昆布をひとかけら入れた米酢に身をそっと浸し、30分漬けて引き上げる。
- 【冷凍】酢から取り出した鯖の水分をさっと拭き取り、すぐにラップで包んで冷凍庫へ。48時間冷凍する。
- 【解凍】食べる日の朝に冷蔵庫へ移し、夕方まで自然解凍する。
- 【骨と皮を取る】腹のくぼんだ部分に包丁を寝かせて入れ、腹骨を薄くそぎ取る。身の中央の小骨は、頭の方向に向かって骨抜きで引き抜く。片手で身を押さえ、頭から尾に向かって皮をゆっくりはがす。
- 【切る】5mm間隔で切り目を入れながら、斜めに1cm幅に切って器に盛る。
失敗しないコツ

① 最初に砂糖をまぶして水分を抜く
いきなり塩をあてるのではなく、先に砂糖をたっぷりまぶすのがこの作り方のポイント。
僕も最初は「甘くならないの?」と不安になったけれど、砂糖は水分をやさしく抜くための大事なステップ。
1時間置いたら洗い流すので、仕上がりは身が驚くほどふっくら柔らかくなった。
洗ったあとは水気をしっかり拭き取ってから、次の塩の工程に進もう。
② 酢に漬けるのは30分だけ
市販のしめ鯖でありがちな「浸かりすぎて身が真っ白」を避けたいなら、酢に漬ける時間は短めがいい。
わが家ではレア感を残すために30分で引き上げている。
時計をにらみながら、タイミングを逃さないようにするのがコツだ。
切り口が薄ピンク色に残っていれば、狙いどおりのレア感に仕上がっている。
③ 仕上げる前に必ず冷凍する
鯖にはアニサキスという寄生虫がいることがあり、一般的な料理で使う程度の酢や塩では死なないとされている。
厚生労働省などは、予防法として−20℃で24時間以上の冷凍を目安に示している。
わが家では余裕をもって48時間冷凍してから食べている。
家庭用の冷凍庫は機種や設定によって温度が違うので、冷凍室の温度設定も一度確認しておくと安心だ。
また、内臓のついた魚は時間がたつとアニサキスが身のほうへ移動することがあるため、買ったらすぐに内臓を取ってもらうか、三枚おろしにしてもらうといい。
砂糖、塩、酢、そして冷凍。
どの工程も待つ時間がほとんどだけど、その待ち時間がうまさを作ってくれるんだよ!
楽しみ方・食べ合わせ

「はい、今日のアテ。初めて作ったんだけど…」と差し出すと、妻が「わあ、綺麗!」と声を弾ませた。
まずは何もつけずに、ひと切れそのまま口へ。
思わず2人で顔を見合わせるほどの「たまらない」味だった。
身はふっくら柔らかく、そこへ塩の旨みと酢のさわやかさが、きれいなグラデーションになって押し寄せてくる。
「これ、店で食べるより断然美味しい」という妻のひと言に、心の中で小さくガッツポーズ。
この日はビールも特別に、アサヒスーパードライ冷涼辛口で乾杯した。
ビールはあっという間に空になり、わが家の定番、黒ッキリボールへと杯が進んだ。
ちなみにこの日のお品書きは、しめ鯖のほかに、しょうがとにんにくを効かせた居酒屋風の鶏から、蒸しただけのシンプルなブロッコリー、にんじんしりしり、絹さやとえのきの胡麻炒め。
切り方が素人なのはお許しを…。
そして、この幸せにはまだ続きがある。
残しておいた半身で、翌朝は自家製の「しめ鯖丼」だ。
炊きたてのご飯に厚めに切ったしめ鯖を並べ、大葉と刻み海苔を合わせて、カイワレを彩りに添える。
仕上げに白ごまをパラリ。

ひと晩おいて酢がさらになじんだしめ鯖は、前の晩とはまた違う、落ち着いた旨みになっていた。
朝からいいの?いいんです。
それが晩酌おじの特権なのだ。
よくある質問

砂糖をまぶすと、しめ鯖が甘くならない?
砂糖は水分を抜くために使い、1時間置いたあとに水で洗い流します。わが家で作ったときは、身がふっくら柔らかく仕上がり、塩と酢の味わいがしっかり感じられました。砂糖はてんさい糖を使っています。
しめ鯖は冷凍しないとダメ?
鯖にはアニサキスが寄生していることがあり、酢や塩では死滅しないとされています。厚生労働省などは−20℃で24時間以上の冷凍を予防法として示しているので、生の鯖から作る場合は冷凍してから食べてください。わが家では余裕をもって48時間冷凍しています。
しめ鯖を作るなら、鯖はいつの時期がおいしい?
一般的なマサバは、秋から冬にかけて脂がのる旬を迎え、「秋鯖」「寒鯖」とも呼ばれます。秋口から晩秋にかけては脂のりのよい鯖が手に入りやすいので、しめ鯖づくりにも向いた時期です。お店で「しめ鯖にしたい」と相談すると、状態のよい鯖を選んでもらいやすくなります。
作る時間がないときは、お取り寄せのしめ鯖も
しめ鯖は手を動かす時間こそ少ないものの、仕込みから食べるまでに2〜3日かかる。
近くに鮮魚店がなかったり、生魚を扱うのはまだ不安だったりする人もいると思う。
そんなときは、お取り寄せのしめ鯖を冷凍庫にストックしておくのもひとつの手だ。
わが家からおすすめしたいのは、岩手県のマルコシ商店が楽天市場で扱っている「三陸産 しめ鯖 かぶら漬け」。
じつはこのお店、妻の友人のお店なのだ。
このしめ鯖はまだ食べたことがないけれど、ほかの商品も評価がよく、どれも丁寧に作られている。
三陸沖で水揚げされた国産の鯖を使ったしめ鯖だ。
形や大きさが不揃いな訳あり品の10枚セットで、1枚ずつ真空パックで冷凍されているので、食べたい分だけ流水で解凍して使える。
蕪と合わせたかぶら漬けなので、そのまま晩酌のアテにするのはもちろん、しめ鯖丼やお茶漬けにも使いやすそうだ。
僕らも近々お取り寄せしてみるよ!
まとめ
自分で作るからこそ、好みの締め加減をとことん追求できる。
そして、その美味しさを「美味しいね」と隣で分かち合ってくれる人がいる。
しめ鯖の作り方を覚えて手に入ったのは、ただの新しいレパートリーではなく、夫婦の晩酌の時間を少しだけ豊かにしてくれる楽しみだった。
砂糖→塩→酢の3段階と、仕上げ前の冷凍さえ守れば、家でもレア感たっぷりのしめ鯖が作れる。
さて、次はどんな魚を仕込もうか。
鮮魚店にどんな魚が並んでいるのか、今から楽しみだ。