※この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。
📒この記事でわかること
- 皮ごと色鮮やかに仕上がる「さつまいものレモン煮」の作り方
- 黒ずみ・煮崩れ・味のぼやけを防ぐ3つのポイント(芋選び・灰汁抜き・鍋と火加減)
- 旬の時期や品種、選び方など、さつまいもをおいしく使うための基礎知識
今年もさつまいもの季節がやってきた。
店頭に並びはじめたのを見つけると、芋好きの妻は毎年のように大喜びする。
そんな妻のために、この時期になると決まって作るのが「さつまいものレモン煮」だ。
妻の大好物であると同時に、わが家で作り置きが習慣になるきっかけをくれた、思い入れのある一品でもある。
さつまいもは夏の終わり頃から収穫が始まり、しばらく寝かせることで甘みが増していく。
スーパーに並ぶのはだいたい9月頃から翌年の1月頃まで。
この長いシーズンの間に、いったい何度この料理を作ることになるのか、今から楽しみでもある。
実は僕自身、蒸かし芋や焼き芋のような「芋をそのまま食べる料理」がどうにも苦手だ。
ねっとり、ホクホクした食感が喉を通るときの感覚が、どうしても好きになれない。
そんな僕でも心からおいしいと思えるさつまいも料理が、このレモン煮である。
レモンの酸味でさっぱりと煮含めるので、芋が苦手な人にもぜひ一度試してほしい。
作る前に知っておきたいさつまいもの基本

レモン煮をおいしく作るには、材料選びと下処理がかなり大事になる。
まずは、さつまいもの特徴をざっくり押さえておこう。
さつまいもの旬と代表的な品種
さつまいもは中央アメリカが原産で、日本には江戸時代に薩摩(現在の鹿児島県)を経由して広まったことから、この名で呼ばれるようになったといわれている。
以前はホクホク系が主流だったが、最近は甘みが強くねっとりした品種の人気が高まっている。
| 品種 | 食感 | おいしい時期の目安 |
|---|---|---|
| 紅あずま | ホクホク系 | 夏の終わり〜秋 |
| なると金時 | ホクホク系 | 秋〜冬に出荷が本格化 |
| 紅はるか・安納芋 | ねっとり系 | 貯蔵で甘みが増す11月以降 |
栄養と皮を活かすメリット
さつまいもは食物繊維が豊富なうえ、切り口から出る白い液体「ヤラピン」との組み合わせで、おなかの調子を整える働きが期待できるといわれている。
ビタミンCやパントテン酸も含まれ、皮の部分にはカルシウムや、紫色の色素であるアントシアニンも多い。
せっかくなら皮ごと使いたいところだが、皮の下には灰汁の成分もあるため、料理によっては灰汁抜きが欠かせない。
レモン煮はまさに、皮を活かしつつ丁寧に灰汁を抜く料理だ。
おいしいさつまいもの選び方
表面に傷や変色が少なく、ツヤのあるものを選ぼう。
太いひげ根の跡が少なく、持ったときにずっしり重みを感じるものが良品とされている。
ただし、太すぎるものは家庭では火が通りにくく、扱いづらい
直径5〜6cm、重さ150g前後までが調理しやすいサイズの目安。
僕は太い芋が手に入ったときは、蒸かし芋や大学芋、天ぷらなど別の料理に回している。
表面の黒い汚れは「甘い芋」のサイン?
さつまいもの表面に、黒い蜜のような汚れが付いていることがある。
これはヤラピンが、皮などに含まれるクロロゲン酸と結びついて黒く変色したもの。
「黒い蜜が出ている芋は甘い」という話を耳にすることがあるが、実はヤラピンと甘みには関係がないとされている。
芋の糖分が表面に染み出してくるわけではないので、甘さの目安にはならないと覚えておこう。
なお、切ったときに断面から染み出すのもこのヤラピンで、調理中の変色の原因になる。
水にさらすと白く濁るのはこのためだ。
さつまいもの保存方法
さつまいもは乾燥と低温が苦手なので、冷蔵庫には入れない。
新聞紙に包んで、風通しのよい冷暗所で保存しよう。
使いかけはラップで包んで野菜室へ、と言いたいところだが、切った芋は傷みやすいので、できればその日のうちに使い切るのがおすすめ。
さつまいもを甘くおいしく食べるコツ
さつまいもの甘みを引き出すには、70℃前後の温度帯でじっくり加熱して、デンプンを糖に変えることがポイントといわれている。
レモン煮も、強火で一気に煮るのではなく、弱火でコトコト煮るのが基本。
今すぐ作りたい人はスーパーで、シーズン中にたっぷり楽しみたい人はふるさと納税でがおすすめ!
さつまいものレモン煮

レモンの爽やかな酸味と香りをまとわせ、しっとり煮含めた秋の定番作り置き。
甘さが控えめでさっぱりしているので、おかずの箸休めにも、お茶うけにもぴったり。
材料を煮るだけのシンプルな料理に見えるが、甘みと酸味のバランスが決まらない、甘みがうまく引き出せない、色が黒ずむなど、意外と失敗しやすい。
おいしく仕上げるポイントは、次の3つ。
- さつまいもの選び方と切り方
- 丁寧な灰汁抜き
- 鍋の大きさと火加減を守る
この3つさえ押さえれば、見た目もきれいに仕上がる。
実践レシピ

直径28cmの蓋付きフライパンで、1回に作りやすい量。
調理時間の目安:約40分
🥬 材料(作りやすい分量)
- さつまいも:3〜4本(約500g)※直径3.5〜4cmほどの細長いものが扱いやすい
- レモン:1個(輪切り用)
- レモン果汁:大さじ2
- 水:200ml
- 酒:100ml
- てんさい糖:大さじ5(約75g)
- 塩:ふたつまみ
- はちみつ:大さじ2
🥣 使う道具
- 直径28cmの鍋またはフライパン
- クッキングシート(紙蓋用)
- ボウル、保存容器
🍳 作り方

- さつまいもは表面をよく洗って水気を拭き、両端を切り落とす。皮付きのまま1cm厚さの輪切りにし、皮に変色した部分があれば薄く削ぎ取る。
- 水を張ったボウルにさつまいもを入れ、2〜3回水を替えながら5〜15分さらして灰汁を抜く。水が濁らなくなるまでが目安で、濁りが続く場合は回数や時間を増やす。
- レモンは下処理をしてから薄い輪切りにし、種を取り除く。仕上がったらさつまいもと一緒に食べるので、食べやすいよう薄めに切るのがポイント。
- 鍋(またはフライパン)に、水気を切ったさつまいもを重ならないように並べる。水・酒・てんさい糖・塩を加え、中央に穴をあけたクッキングシートをかぶせて紙蓋にし、中火にかける。
- 煮立ったら弱火にし、コトコトと10分ほど煮る。
- はちみつとレモン果汁を加え、レモンの輪切りを芋の上にのせる。再び紙蓋をぴったりかぶせ、さらに弱火で10〜15分煮る。
- 煮汁に軽くとろみがつき、さつまいもに竹串がすっと通るくらいになったら火を止め、そのまま粗熱が取れるまで置いておく。
- 粗熱が取れたら、清潔な保存容器に移して完成。
🏷️ 失敗しないコツ
黒ずみを防ぐ決め手は、切ったらすぐ水にさらすこと。
断面から出るヤラピンが空気に触れると変色しやすいので、切ってから放置しないようにしよう。
鍋の大きさも重要で、「並べた芋の半分くらいが煮汁に浸かる」サイズを選び、煮立ったあとはグツグツではなくコトコトを保つこと。
鍋が大きすぎると煮汁が足りず、強火だと芋同士がぶつかって煮崩れや煮詰まりすぎの原因になる。
味見は冷めてからしてね。
温かいうちと冷めてからでは味の感じ方が変わり、ゆっくり冷ます間にも味がしみ込んでいくため、熱いうちに味を足すと甘すぎたり酸っぱすぎたりしちゃうよ。
楽しみ方・食べ合わせ

鮮やかな紅色の皮と黄色い実のコントラストが美しく、食卓がぱっと明るくなるさつまいものレモン煮。
口に入れるとしっとりきめ細かく、上品な甘さとレモンの爽やかな酸味がよく合う。
箸休めにはもちろん、僕のおすすめは紅茶と合わせたティータイムだ。
さらに、刻んでパンにはさんだり、サラダに加えたりとリメイクにも使いやすい。
だからこそ、多めに作って冷蔵庫に常備しておきたい一品。
作り置きで注意していること

作り置きは清潔な容器に入れて冷蔵保存し、わが家では1週間ほどを目安に食べ切っている。
ただし保存期間は料理の種類や衛生状態、冷蔵庫の温度によって変わるため、食べる前ににおいや見た目、経過日数を確認すること。
- 料理を十分に冷ましてから冷蔵庫へ入れる
- 清潔で乾いた保存容器を使用する
- 取り分けるときは、清潔な箸やスプーンを使う
- 蓋の内側に水滴がついていたら、清潔なキッチンペーパーで拭き取る
- 残りが少なくなったら、清潔で乾いた小さな容器へ移す
- 長時間室温に置いたものは、保存容器へ戻さない
- 少しでも異変を感じた場合は食べない
よくある質問

さつまいもの皮はむいたほうがいい?
皮付きのまま作るのがおすすめです。 紅色の皮が仕上がりの彩りになるうえ、皮には栄養も多く含まれているので。 変色している部分や傷だけ薄く削ぎ取り、あとは灰汁抜きをしっかり行えば、えぐみも気になりません。
てんさい糖やはちみつがない場合は?
てんさい糖は上白糖やきび砂糖でも代用できます。 上白糖だと甘みがすっきり、きび砂糖だとコクが出るので、好みで選んでみて。 はちみつを省く場合は、その分の甘さを砂糖で少し補うと味のバランスがとりやすいです。 なお、はちみつを使った料理は1歳未満の乳児には与えないよう注意してください。
作ったら黒ずんでしまったのはなぜ?
主な原因は灰汁抜き不足。 切ったあとすぐ水にさらし、水が濁らなくなるまで水を替えることが大切です。 また、レモンの酸には変色を抑える働きもあるので、レモン果汁の量を極端に減らしすぎないのもポイント。
まとめ
さつまいものレモン煮は、芋選び・灰汁抜き・鍋と火加減の3つを押さえれば、誰でも色よくしっとり仕上げられる作り置き。
芋をそのまま食べるのが苦手な僕でも、この料理だけは毎シーズン欠かさず作っている。
そして、芋好きの妻が一番喜んでくれるのも、この一品。
9月から冬にかけて、品種を変えながら長く楽しめるのもさつまいものいいところ。
秋の作り置きのレパートリーに、ぜひ加えてみてほしい。